ザ・ミラージュ・ホテル&カジノが刻んだラスベガスの34年と最後の煌めき

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ザ・ミラージュ・ホテル&カジノは、1990年代以降のラスベガスを象徴する存在として、ストリップの中心で多くの旅行者を迎えてきました。1989年に開業したこのホテルは、「火山ショー」で名を馳せ、外観からも一目でわかる熱帯の雰囲気とリゾート感が多くの人の記憶に残っています。屋内には緑豊かなアトリウムや巨大水槽が設けられ、訪れるたびに非日常を感じさせる空間が広がっていました。2024年7月、惜しまれつつも閉館を迎え、ハードロック・ラスベガスへの転換に向けた準備が始まっています。

ミラージュのカジノは約9,500平方メートルの広さを持ち、ラスベガスでも中規模ながら、洗練された設計と適度な活気で定評がありました。高すぎない天井と曲線を描くレイアウトが視覚的にも柔らかく、ギラついた派手さではなく、落ち着きのある空間として親しまれてきた場所です。エントランスを抜けると、照明が程よく落とされたカジノフロアが広がり、ゴールドと深いブラウンを基調とした装飾がクラシカルな印象を与えてくれます。

スロットマシンは1,200台以上を揃え、古き良きレバー式から最新のデジタル機まで幅広く配置されていました。人気映画をテーマにした機種や、ジャックポット付きの高額マシンなど、遊び方の幅が広かったのもミラージュならでは。スロットエリアは適度な距離感でマシンが配置されており、気軽に立ち寄って短時間だけ楽しむといった使い方にも向いていました。長く愛用していた常連も多く、滞在中のルーティンとして立ち寄る人の姿が印象的でした。

テーブルゲームも充実しており、ブラックジャック、ルーレット、バカラ、クラップスといった定番ゲームはもちろん、低額ベットで楽しめるテーブルも用意。初心者に対してもスタッフが丁寧にルールを案内してくれたことから、カジノデビューの場所として選ばれることも少なくありませんでした。ハイリミットルームでは、照明がやや落とされ、重厚なインテリアとともに、より静かで集中できるプレイ環境が整っていました。

ザ・ミラージュ・ホテル&カジノは、派手さよりも“居心地のよさ”を大切にしたカジノとして、多くの旅行者や地元の人々に愛され続けてきました。巨大リゾートが次々と登場するなかでも、コンパクトで温かみのある雰囲気を持ち、思い出の場所として記憶に残っている方も多いはずです。2027年にはハードロック・ラスベガスとして生まれ変わる予定ですが、ザ・ミラージュが遺した空気感と記憶は、これからも多くの人の心の中に生き続けていくでしょう。

【参考】
HardRock HOTEL&CASINO公式

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