カジノディーラーの仕事と聞くと、華やかなカードさばきや緊張感のある場面での進行役という印象を持たれる方も多いはずです。しかし実際には、見た目の鮮やかさ以上に、確実さと所作の丁寧さが求められる仕事です。とくに初心者にとって気になるのが、「ディーラーはどうやってゲームを進行するのか」という具体的なやり方でしょう。今回は、実際のカジノ現場でディーラーがどのようにゲームを動かしているのか、その基本を紹介していきます。
まず重要なのは、ゲームを始める前の準備です。テーブルについたら、まずディーラーはカードやチップ、ディーリングシューなどが正しく配置されているかをチェックします。次にシャッフル。ブラックジャックやバカラでは、数組のカードを正確な手順で混ぜる必要があります。スピードよりも正確さが優先される場面で、雑な扱いは一発で信頼を失うことに繋がります。ルーレットではホイールやボールの状態を確認し、プレイヤーに対して静かにスタンバイの姿勢をとります。
ゲームがスタートすれば、ディーラーの動きは一気に忙しくなります。ブラックジャックなら、一人ずつにカードを配り、表情や手の動きを見ながら指示を受け取る必要があります。プレイヤーのヒットやスタンドに素早く反応し、間違いのない判断で配札を続けます。バカラの場合はバンカーとプレイヤーの手札をスムーズに開示し、ポイントの計算をミスなく行うことが求められます。ゲームの流れに集中しつつ、ディーラー自身は常に冷静さを保つ必要があり、視野の広さや判断力が試されます。
チップの管理もディーラーにとって重要な業務の一つです。プレイヤーが置いたチップの額を素早く認識し、配当の計算を瞬時に行います。計算ミスや配当の渡し間違いはトラブルの原因になりかねません。配当を配る際の所作も問われる部分で、正面からチップを滑らせるように差し出すのが基本。さらに、ゲームが進む中ではディーラーが声をかけて場を和ませることもあり、接客スキルも欠かせません。ただ正確に手を動かすだけでなく、場の空気を読む力も求められます。
ディーラーのやり方は、ゲームごとのルールに加えて「所作」「リズム」「空気づくり」の3つの要素が鍵を握ります。ただ機械的にカードを配るのではなく、プレイヤーに安心感を与え、フェアでスムーズな進行を保つことが本来の役割。やり方を覚えるだけでは一人前にはなれません。日々の練習や現場での経験が、自信のある立ち振る舞いへとつながっていきます。これからディーラーを目指す人にとって、まずは正しいやり方を知ることが、最初の一歩になります。
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